2010 年 2 月 15 日 – 7:30 PM
前作”The Bug – Pressure “から時代も経っているせいか、Dub Stepのようなビートが目立つ今作。曲ごとに歌い手を変えており、ボーカル、DJも押しの強いタイプばかりではなく、バリエーションも広く、女性ボーカルが登場する曲も。しかしながら、音はきっちり太くてギチギチです。
London Zoo / The Bug / CD ( Music )
Ninja Tune( 2008-08-12 )
定価: ¥ 1,245 ( 中古価格 ¥ 617 より )
勢い、そして、衝撃度では前作の方に軍配が上がるのでしょうが、このアルバムも職人魂が炸裂していて、とても楽しいです。ベースが太くて、ダーク!タフな精神は忘れていません。押しの強い曲を中心にまとめられた前作と比べて、上がったり下がったり、よりどりみどりのテンションがあるので、そこが良さでもあり、無難な感じもしてしまいますが。。俺は好きですよ!
大分古くなってしまいましたが、詳しくはこちらのリンクへ。
http://www.spotlight-jp.com/matsutake/mt/archives/2009/12/dj_food_warp_blech.html
以前にBlechというミックスを出していましたが、その続編という事みたいです。そのアルバムも聴いたことが無いですし、ワープの音源だからどーのこーのということはわかりませんが、Solid Steelで見せた破天荒さとは違った、混ぜ混ぜの仕方がわくわくさせますね。いつもの曲を重ねるセンスはバッチリと堪能できます。
あ、でも、やっぱりハチャメチャかなあ。
僕はよく知らなかったんですけれど、UKの大御所らしいですね。現代的なミニマルを織り交ぜつつも、熱い流れを感じる40分ほどのミックスです。
http://www.clubpages.net/downloads/6559/Mark-Broom-at-Corvinteto-Budapest-05-12-2009/
パーカッシブに重低音を効かせて、徹頭徹尾気軽にハウスしようぜ!って気分にならないのが味なのですかね。この人は。聴いている人のテンションでは、ただ押し黙ってモクモクと身体をくねらせてしまいかねない、危険なサウンドです。展開を上手に作るという感じのミックスではないのですけれど、それが却ってハマリ道な獣道でたまりません。
最近、ちょっと昔の音を作っていた人が、ミニマルの隆盛に後から追いついてきて、そういうのが純粋にミニマルやっている人とはちょっと違ったタフな音を作っていますね。折衷的なおとではありますが、自分はそういうのに心惹かれるなあ。
2010 年 1 月 22 日 – 10:47 PM
ジャマイカが誇る天然系ダブ仙人、Lee Perryのあまりにも愉快な作品。とにかく、全体的に泣きの要素が少なく、とても陽性、「おもちゃ箱をひっくり返したような」 という形容もぴったりとあてはまる。カラフルな音色。ズブズブと煙の世界に導かれると言うよりは、もうやる気もへったくれもないくらい、夏場のアイスキャンディーのように溶け出してしまうのです。
ダブの神秘性というものは常に神々しく輝くものではなくて、本作のようにいたずらな笑顔でほほえむこともあるのでしょう。エコーの使い方だけでなく、演奏自体のルーズな感覚、素っ頓狂なボーカル、曲の各要素が「なにかの偶然によって」たまたま全て溶けてしまっている 。いくら南国の国だって、こんな有様はないでしょう。
ボーカルの演歌具合が素晴らしい”Bird In Hand”が特にずばぬけていますが、ヘタウマなボーカルはそのしょうもなさと裏腹に冴えに冴えまくっていると思います。リズムに載って規則正しく、時に気まぐれに鳴らされるディレイで一杯の物音系効果音 。Lee Perryらしさが満載ですね。Leeが関わったBob Marleyの”African Herbsman”のような荒々しい雰囲気はないものの気持ちよくラフさを持った録音で、ただの風変わりなオッサンではない、職人的な雰囲気も見え隠れします。
アルバムの長さもコンパクトに収まっており、多分このアルバムを聴くと、身体のこわばりはみるみるうちに快方に向かうでしょう 。全国の神経質な肩こり持ちにこそ、聴いてもらいたいサウンドであると思います。でも、やっぱり全人類必聴!!!!音楽の女神がほほえむ瞬間というのを体験してもらいたいのです 。
2010 年 1 月 20 日 – 10:29 PM
浅川マキを団塊世代の郷愁から解放せよ – 吃音ダブ 。
「山下洋輔 、近藤等則 、川端民生といった面子と小規模のコンボ を組んだ作品」との事です。
今月無くなった浅川マキの音源で俺が聴いたことがあるものは、70年代初頭のアルバムだけでした。ジャズ、ブルースの影響をもちろん感じることはできたのですが、どちらかというと、三上寛のような歌謡曲を下地にしたような歌手だと思っていました。寺山修司の映画に出ていたという共通点も、自分の中で影響をしていたのだと思います。
昨日、このリンク先の音源を聴いて、認識を改めるに至りました。フリージャズに近い演奏は、もちろん素晴らしいのですが、そこにすっと浅川マキの語りが入ったとき、あの低い声の歌声が入ってきたとき、ぐっとスピーカーの前の空間が煙で曇ったかのような錯覚すら受けます。
ジャズの境界からはみ出ようとする何者か(既にはみだし方では定評のある面子だと思われるが)と、元よりすでに「はみ出していた」浅川の組み合わせは、もちろんフリーな演奏の中でもぐっと力強く、必然的な力を持っているのです。しかし、他の2曲と比べて比較的スタンダードに演奏している「午後」を聴いても、ステージの薄暗い照明の中に溶け込むような「異端」の何かを感じずにはいられません。
2010 年 1 月 10 日 – 1:25 PM
掛川市の駅南、上張のビニータのあたりを真っ直ぐ南下していくと、たどり着くラーメン店。豚骨ベースですが、それほど脂が多いわけではなく、親しみやすい味です。
http://ramendb.supleks.jp/shop/7583
11:20ごろ到着。街から離れているし、ガラガラだと思っていたら、そこそこお客さんが入っていました。お店の回転も素早いですが、お客さんが頻繁に入ってきます。12:00前には出てきてしまいましたが、お昼時はかなり混み合いそうな印象。
醤油だけでなく、味噌、塩などの味もありましたが、初めて入ったお店でありますし、スタンダードに醤油にしました。ネギ好きなので「ネギラーメン(大)」を注文。この時点で5人ほどの待ちがあったのですが、手際が良く、すぐに注文した品が届きました。
豚骨と言っても今風のこだわり感がたっぷりのものではなく、控えめに「とんこつ。。」と言った感じです。白濁したスープでなく、ちゃんと醤油の色合いが残っている感じです。背脂はほんのちょっぴりだけ上に乗っているだけです。
味は気取りもなく、押しつけがましいことも一切無く、塩気も他の豚骨のお店に比べるとマイルドに感じます。スープも見た目通り、脂でヌルヌルという感触ではなく、ずずーっとすすることが出来る感じです。化学調味料バンザイ。ラーメンがジャンクなB級メニューとして存在する喜びを感じることが出来る味です。
麺の量もしっかりたっぷりありますので、充分満足できます。大盛りと言いつつも物足りなさを感じる、そんなことはほとんど無いと思います。といいつつも、この気取らない味に嬉しくなってしまい、半ライスを注文してしまいました。夕方、ジョギングしたら軽く死ねました。。
掛川という土地は田舎ではありますが、豚骨はかなり充実していますね。ラーメンショップ、あじ助、若虎、麺屋純太、味千ラーメンなど、それぞれテイストの異なったお店があって嬉しい限りです。
2010 年 1 月 10 日 – 10:42 AM
2003年作。ブレイクコアという音が華やかなりし頃、ダンスホールのスタイルの暑苦しいしゃべりに、異様に音の太い歪みまくったサウンドを持った作品です。
Pressure / The Bug / CD ( Music )
Rephlex( 2003-04-15 )
定価: ¥ 2,562 ( 中古価格 ¥ 1,000 より )
冒頭の”Politicians and Paedophiles”から”Beats,Bombs,Bass,Weapons”でいきなり本領発揮。エレクトロニカ以降のデジタルビーツを通過した音で、ガツガツに音圧を上げています。ビートの打ち込みは単純なダンスホールの打ち込みなのですが、キックの音が太く、その上にビリビリとしたシンセがみっちり詰まっているので、聴いていて逃げ場のない曲が多い 。音数はそれほど多くないはず何だけれど、一音一音に迫力があります。
反対に、”Living Dub”のように異様に地味な曲が入っています。ぼそぼそとしたしゃべりの下で、曇ったビートがループしてるだけ、みたいな。声に掛けるディレイの使い方が渋い。
一番好きなのが”Gun Disease”ですね。尻をはたかれながら全力疾走しているようなダンスホール 。アルバム中でも緊迫感がずばぬけて高いですし、太鼓の音色もかなり良いチョイスをしているように感じます。
今聴いていもこの辺の音は楽しいですね。躍動感があります。ヘッドホンで聴きながら、思わずノッシノッシと街を練り歩かないように!!
Big Blackを解散したSteve Albiniが結成したバンドです。Big Blackではドラムマシンの機械的なビートに乗って演奏していましたが、このバンドではちゃんと生のドラムでやっています。アルビニはギタープレイヤーとしての顔以上に、Nirvanaなどのバンドのプロデューサーとしての顔の方が有名ですね。
ドラムマシンから本物のドラムに変わったことによって、曲のビートは直線的なピストン運動から、もうちょっと横ノリの回転運動になっています。スピード感は若干落ちてる気がしますが、うねりがあります。曲の構成も少々複雑になっている気がしますし、譜割りが細かくなってるとか、作曲面でも大分影響を及ぼしています。しかし、あのジャキジャキとしたギターのサウンドは全く変わっていません 。Big Blackが肉体をスライスするかのような鋭利な殺人機械だとしたら、こっちは斧で頭からぶった切るような殺人者であって、やっぱり暴力的 。。刃物を振り回す速度が違う感じはするな。
“Monobrow”の最初のギターのフレーズを聴くだけで、頭がヒリヒリして来てしまいそうですが、そこからドラムとベースが入って来ると「襲われる!」と思います。ギターのスキマの多いブレイクや途中の高速ビートの部分の緩急の付け方もたまりません。
“Kim Gordon’s Panties”は、RapemanがSonic Youthと対バンしたときにアルビニが演奏したら、後でサーストン・ムーアにぼこぼこされたという話がありますが、ホントかどうかは知りません。”Marmoset”はBig Blackで演奏されていても不思議じゃないような曲調ですね。こういう曲を聴くと、「相も変わらず」という言葉を思い出します。
俺が一番好きな曲は”Superpussy”ですかね。ドラムのビートが若干変則的で、スピード感もあって、何よりもアルビニがあの声で”Superpussy!”とか叫ぶのだからたまりません。2分ほどの短い曲ですが、曲とサウンドが余りにも完璧なので、強烈な印象を残します。アルバム中、この曲は若干音がクリアになっていて、他の曲と比べるとミックスが大分変わったものになっていますね。でも、やっぱり、アルビニの音。
ボーカルはディストーションが掛けられ、歪んでノッペリした音質になっていて、他の楽器の生々しさの中で、なんとなく控えめな感じがします。楽器のうるささの中に、ボーカルが入ってくると隙間を埋めて、さらに密度が高くなるような感じがします。ボーカルで曲を引っ張るタイプの音楽ではないので、このミックスの仕方は正解 のような気がします。
このバンドは余りにも率直なバンド名が問題視されたため、このアルバムと一枚のEPを残しただけで解散の憂き目に会うことになります。
99年〜09年の地下ヒップホップを時系列どおり211曲81分で振り返るDJMix : matsu & take より。そのとおり、年代ごとにヒップホップの歴史を疾風のように駆け巡るミックスです。
A Boom Bap Continuum… ten years of beats from ‘99 to ‘09
このような企画物の、しかも、大量の音源を聴かせるミックスとなると、とかく消化不良になりがちだし、資料的な価値しか見いだせない物も少なくありませんが、このミックスは通して聴いてもちゃんと楽しくなっています。大ネタ使いのもの、変態的なものなどもちゃんと取り入れていますし、まさしくアンダーグラウンド! って感じです。静岡のDJだとShun-Shunのスタイルに近いですね。
自分が知っている物だと、Prefuse ‘73、Nonphixion、Roots Manuva、MF Doom、Madlib、Harmonic 33、Cannibal Ox、DJ Krushぐらいですね。わかるのは。不勉強です。そうそう、スーパーマリオの音をまんま使った”Cocoa Brovaz – Super Brooklyn”も入っています。
ヒップホップをあまり聴かない人にこそ、この音源でアンダーグラウンドがどんなものか掴んで欲しいと思います。
2009 年 12 月 25 日 – 9:53 PM
マハヴィシュヌ・オーケストラをやめたJohn McLaughlinが、インド人のメンバーと組んだ超絶技巧フュージョンバンドの3rdアルバム。音楽性はもちろんインド音楽に近いものですが、西洋音楽の要素も取り入れられ、まさしく本物のフュージョンと呼ぶにふさわしい仕上がりです。
Natural Elements / Shakti / CD ( Music )
Tristar( 2001-07-01 )
定価: ¥ 1,150 ( 中古価格 ¥ 700 より )
マクラフリンはアコギで演奏をしていますが、ものすごいですよ!細かなフレーズもカッティングも非常に綺麗な粒立ちの良い音色です 。他のメンバーも負けず劣らずな実力派。特に高速で変幻自在な音色の叩き分けをするタブラのZakir Hussainがものすげえ!バイオリンもまさに天駆けるといった感じで、飛び回ります。変拍子や複雑なシンコペーション、速弾きの音の乱れ打ちなど、一糸乱れぬアンサンブル、全てにあごが外れて元に戻りません 。
しかし、そういったテクニックの披露に終わっていないのが、このアルバムの良いところです!!!!!!!!楽曲の豊かなフレージングもユニゾンもこのテクニックがあればこそ。まさにこの楽曲を演奏するのに必要不可欠なのがこのテクニックであって、主客の転倒を起こしていないんですね。頭でっかちな技術信仰主義とか、反対に「テクニックじゃねえ、ハートなんだよ!」とか言ってる人は、このアルバムを聴いてひれ伏してもらうしかないでしょう。
曲調は非常に爽やかで、小難しい感じは全く受けません。むしろ聴き心地がよく、この手のジャンルが苦手な人でも取っつきやすいと思います。聴いていると緊張感と共にリラックスができるような。
録音状態も素晴らしく、非常につややかな音色です。各楽器のバランスも良いですし、ちゃんと細かいところも聴き取ることの出来る良い録音状態だと思います。若干時代を感じさせるところもありますが、オーバーダブされている各楽器の音色も丹念に調整されていますし、この超絶技巧を楽しむにはもってこいの音質と言えるでしょう。
冒頭の”Mind Echology”から、超高速ビートで圧倒されます。ドラムンベースぐらいの速度で、ひたすら16分を刻むパーカッション、ギターとヴァイオリンのユニゾン、ギターソロの光の矢のようなピッキング、続くヴァイオリンのソロのニュアンス、全てが必然として生み出される快楽。とにかく、下の動画を見て下さい!いきなり、ヤラレタって思うはずですよ。
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全編キメだらけ、というか、キメしかない小曲”Come on Baby Dance With Me”のギターとヴァイオリンのユニゾンも聴き所。間を闊達に埋めていくパーカッションがいいんだな。これが。
“Happiness is Being Together”はインド音楽に加えてラテンな感じがするので、一体ここはどこの大陸なんだ?と悩んでしまう。アジアなのか、アメリカなのか、ヨーロッパなのか、はっきりしろよ!みたいな。それは冗談としても、とっつきやすいボーカルの小気味良さにも表れているとおり、見事にアマルガムな音楽の魅力を持っていますね。インド人がラテンをやると、やっぱりこんな感じになるんだろうか 。。
“Get Down and Sruti”は後半のパーカッションと口ドラムが合奏される部分が非常にカッコイイ。この曲は全体的にメロディの楽器よりもパーカッションが目立っていますね。音量バランスもそうですし、曲の構成もそういう作りになっている。壺を叩く人も格好良すぎ。
俺はフュージョンよりもジャズロック派で、テクニックだけでなにも感銘を受けないのがフュージョン、という思い込みがありましたが、耳から鱗が落ちた気がします。
2009 年 12 月 25 日 – 8:06 PM
ドイツのテックハウサーのHenrik Schwarzが自身の関わった曲のみで60分ミックスしています。テクノとソウルをつなぐものと言えばデトロイトテクノがありますが、その影響を多分に受けながらも、いかにもヨーロピアンなクールな表情を合わせ持っている良いミックスです。
http://fmusic.sakura.ne.jp/henrik_schwarz_in_the_mix.html
以前に出したDJ Kicksのミックスもバラエティ豊かで面白かったのですが、こちらの音源は一貫してダンサブルでまとまりがいい気がします。いかにもライブらしく、多彩なエフェクトが掛けられていますが、それが現場感があります。個人的にはDJ Kicksよりもこちらの方が出来が良いと思いますが、みなさんいかがでしょう?
デリック・カーターのド渋い声をフューチャーしたヒット作”Henrik Schwarz, Ame & Dixon feat. Derrick L. Carter – Where We At (Version 3)”とか、ソウル溢れるボーカルを今現在の感覚で聴かせる曲とか、聴き所だらけです。この絶妙なさじ加減、素晴らしいです。
DJ-Kicks / Henrik Schwarz / CD ( Music )
K7( 2006-10-14 )
定価: ¥ 1,437 ( 中古価格 ¥ 1,980 より )