アフリカのコンゴのグループ。民族音楽をレパートリーとして持ちながら、親指ピアノをガラクタのようなアンプとスピーカーで強烈に増幅する特異な音楽スタイルを持つ。そして、廃品を利用したメタルパーカッション、拡声器で歪んだようなボーカルに、アフリカの大地を想起させるような、強烈なコーラスとの掛け合い。
俺は行くことが出来なかったのですが、メタモルフォーゼを始め、日本でツアーも行っていましたね。見に行った人に感想を尋ねると、アルバムで聴くとおとなしく聞こえるけれど、実際はかなりトンチキに歪んだ音を奏でていたらしい。
このアルバム、全7曲入っているのですが、はっきり言ってどの曲も同じです。親指ピアノが奏でるミニマルというにふさわしい最小限の音列と、ミニマルと呼ぶにはあまりにもふさわしくない手癖で弾いているようないい加減なフレーズが同居している不思議な音楽です。正確に言うと、多少曲によって楽器の編成が変わっていたり、テンポが変わっていたり、音の厚みが違っていたりするので、注意深く聴けば違いを感じ取ることができるのですが、そんなことを拒絶するかのような個性があるので、アルバムを聴き終えると、やっぱい全部同じという感想をもつでしょう。
ですので、前半3曲ぐらい聴いて、ああ、もう、お腹がいっぱいだなあ、と言って他のアーチストを聴きたくなる気持ちもよくわかるのですが、でも、ちょっと待って!スキップしても良いから、Ungudi Wele Wele以降の楽曲を聴いてみてください。重低音の聴いた気持ちの良いベースラインがより強調されており、度々使われる表現「人力テクノ」がいかなるものかがわかってくると思います。特にParadisoは白眉です。この曲は絶妙なバランスで各楽器がミックスされていることに加え、ボンゴのような太鼓やドラムによるアンサンブルが、音の加算減算というテクノの方程式に如何に近似するものがあるかを物語る強烈なバージョンであると思います。
あまりにも個性が強すぎて聴いていて疲れる盤でありますが、各曲の持つ微妙な違いを感じ取ることが出来ると、なかなか趣深いものだなあ、と思います。でも、全部同じ曲なんだけどね。
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