日本が誇る轟音バンドBorisの「Smile」というアルバムには、同名で3種類のアルバムが存在するわけですが、その中のスタジオ録音の日本盤になります。
こちらはバンドサウンドを主体とした”Boris – Smile(US Version)“に比べると、さらに過激な音響処理がされています。音質はスピーカーに張り付いたようなクリアな音です。クリアーなサウンドですが、歪ませるところは徹底的に歪ませていますし、空間処理もかなりサイケデリックにされています。
こちらの1曲目は”Message”。ボリュームを大きくして聴くべきサウンドでありますが、調子に乗って大きくしていると、いきなりとんでもない大音響が流れて慌てるハメになります。CDのダイナミックレンジを最大限に活用したような、冒頭のベースの音色は、火山が沸々と沸いている音にしか聞こえません。ドラムの音もベードラだけが聞こえるようにされており、とてもバンドのサウンドとは思えません。
2曲目”Buzz-In”も途中の逆回転ギターなどのギミックが多用されていますし、3曲目のもうリズムを感じ取るのも困難なほど加工が成されたサウンドなんぞは、まともな神経ではとても聴き通せる代物ではありません。でも、過激なサウンドが好きな人であれば、夢中になれること間違いありません。
4曲目の”花・太陽・雨”については別記事、”Boris (live) – Flower, Sun, Rain – 07-05-08“を参考にして下さい。しかしまあ、この日本盤特有のエモーショナルなサイケデリック感はなんなんでしょうか?スローでメランコリックな旋律も、音響加工で更に幻想的な雰囲気になっていると思います。俺はこれを聴いて、涙がちょちょぎれました。泣きのサウンドが、泣き泣き泣き泣きサウンドになっているんですよ。抽象的な歌詞が、さらに謎かけをしているような気がするんですよ。とにかく、美しい曲なのです。
“枯れ果てた先”は、アルバム通してもっとも情熱的な曲だと言えると思います。バッキングのギターリフとベース、ドラムが歪みすぎて、細かいことがわからないんだけれど、速い速度でうねりを見せている。それがものすごいロックのグルーブを感じるんですね。速度に対する人間のあこがれというか。リードを奏でているギターは異様に浮いている様に聞こえるし、ボーカルの曲の割には妙に甘い控えめなボリュームだし、たまりません。
最後の無題のサウンドはUS Versionと同じ感じですが、やはりこの日本盤に感じられるはっきりとしたサウンドは健在です。同じなん感じがするんだけど、やっぱりアルバムの主張が各々違うって言えばいいのでしょうか?
US盤との違いについては”Boris – Smile(US Version)“を参考にして下さい。自分は、US盤よりも、破天荒な音を繰り広げているJapan Versionの方が好きですね。あなたはどちらがお好みですか?
タグ: Boris, Rock, Stoner Rock, サイケデリック, 煙たい, 速い, 音楽
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