町田康 – 壊色(えじき)

パンクロック歌手であり、今では作家として有名な町田康の文庫本。小説というよりは、短い文章が主であり、大半は意味やストーリーが欠落したむちゃくちゃなもので占められています。

壊色 (ハルキ文庫)

著者/訳者:町田 康

出版社:角川春樹事務所( 1998-08 )

定価:¥ 609

Amazon価格:¥ 609

文庫 ( 242 ページ )

ISBN-10 : 4894564386

ISBN-13 : 9784894564381


「天丼ゆうてる」「うどん玉・バカンス・うどん」は、前後の脈絡無く、奇妙な文章がつづられおり、はっきりいって理解できる代物ではありません。でも、文章を意味として捉えるのではなく、小さな断片の繰り返しと捉えると、なんとなく前後の文が思考のとびちったもののように思えてきて、スピード感が感じられるから不思議なものです。一つ一つの単語の選び方に独特のセンスがあり、乾いた感じがするところも面白いところです。

「【唱歌注解】全アジアの女性達よ」は、童謡を変なところで区切って意味を完全に変えてしまい、それに町田節の解説が加わるという内容。と説明しても、意味がわからないよね。「大きな栗の木の下で」なら、「大木亡く、痢の気の死 田で「あ、鉈」と渡し 中、能く、阿蘇火、魔性…」という感じ。まあ、解説が非常にトンチの効いた、やっぱり脈絡のない無理矢理な文章なので、大爆笑すること請け合いです。

「このようにジャンプを繰り返し」は、”町田町蔵 + 北澤組 – 腹ふり“の歌詞を全曲収録したもの。このアルバムには歌詞カードが付いていなかったので、ありがたいことです。無秩序な言葉の羅列は小説同様にこのアルバムの歌詞でもそのままなのですが、小説に見られるような意図的にややこしくするようなダラダラとした文体ではなく、かなりそぎ落とされたカッコイイものになっています。歌詞だけでもなかなか良いものですが、是非アルバムの方を聴いてみることをオススメします!

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